私たちについて
はじまりはきみ、はじまりはここ。
ごあいさつGreetings.
特定非営利活動法人起点の活動にご関心をお持ちくださり、またご支援を賜り、どうもありがとうございます。
行政の児童指導職として29年間勤務し、幼児、小学生、中学・高校生と様々な年齢の子どもたちに出会ってきました。どの年齢の子どもたちもその時々の興味や好奇心を持ち、笑い、驚き、楽しみ、泣き、悔しがりながら世界を広げ大きくなっていきました。その懸命に生きる姿を見守り、時には手助けできることはとても幸せなことであり、出会えた子どもたちに感謝しています。
そんな中で、本来持っている欲求や当然声にしていい希望を満たすことができずに、恐怖や孤立の中で生きざるを得ない子どもたちにも出会ってきました。周囲の大人が協力して支援にあたりますが、高校生くらいの年齢になると、自分で逃げることや、早く自立することを求めなければならない現状もありました。
子どもはどの年齢でも守られて良い存在であるにもかかわらず、この年代の子どもたちは支援からこぼれ落ちてしまっていると感じました。それならば、一つでも多く、この年代の子どもたちの選択先や居場所を増やしたい、そう決意し令和4年度NPO法人を設立し、自立援助ホームを運営することといたしました。
どんな環境に生まれようとも、子どもたちが自分自身の人生に希望を持ち、安心して過ごし、誰もが平等に自己実現を果たし、幸福に暮らすことができる社会の実現を図ることを願い、尽力して参ります。
法人の設立目的Business purpose.
私たちは、社会で生きるための能力や基本的な信頼関係を獲得できないまま自立を迫られる子どもや若者は、特別の保護や援助を受ける権利があり、この援助によって、全ての子どもが希望を持ち、安心して自立を果たし、幸福な人生を歩める社会が実現できると考えています。
そのため、困難な養育環境に育ち、生きづらさを抱える子どもや若者に対し、安心して過ごせる場を提供し、生きる力を身に付け、精神的・社会的に自立できるように援助する事業を行うことを目的に、2022年(令和4年)10月に特定非営利活動法人「起点」を設立しました。
「起点」に込めた思いOur wish.
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1
私たちは大人や行政を起点とするのではなく、いつもその子を起点に考えていきたい。 -
2
幸せな人生はどこからでも始められる、そして起点はどこからでもよい。
そんな二つの思いを込め法人名を「起点」としました。
活動の2つの柱Two pillars.
私たちは子ども・若者たちが安心して自立を果たし、自分自身の人生を歩んでいけるように、2つのことを柱に活動しています。
「やってあげる」を大切にする自立援助ホームの運営
頼ることができる家庭もなく、自分1人で生きていくことは、容易なことではありません。自立するために、何でも1人でできるようになることは、最終的には大切なことです。しかし、あたりまえの温かな家庭を知らない子どもたちは、愛され、大切にされた経験がないため、心が満たされず、常に孤独で、どうしようもない寂しさを抱えて生きています。
そんな彼女たちに、愛され、大切にされる経験を積み、少しでも心を豊かにして欲しい。虐待を受け、家庭の中で孤立して生きてきた子どもは、大人から「やってもらう」経験が不足しています。
子どもはその存在を優しく受容されて、大人を十分頼り、できないことを責められることなく、何度も教えられたり、手伝ってもらう経験が必要です。そうした経験により、人を信頼し、安心して、できること・やりたいことが生まれ、希望を持って生きていくことができるのだと思います。
そのため、私たちは「やってあげる」ことを大切したいと考えています。「やってもらう」経験によって、きっと子どもたちに、大人を信頼し、自分でやってみよう、と思う道が生まれ、やがていつかは、1人で歩み始める時が来ると思います。
田舎のおばあちゃんの家のような温かい雰囲気のホームが私たちの理想です。
自立して生きていく上で必要な能力やスキルを身につける学び支援事業の実施
ホームの利用者はもちろん、退所者や近隣に住む不登校などの生きづらさを抱える子ども・若者を対象に、学習の遅れを克服するための学習支援や就職を意識した資格取得支援、自立生活に向けたと調理や裁縫などの生活能力向上講座などを実施し、社会に旅立つ準備を支援します。
また、社会的養護に関する理解を深めるため、近隣住民や関係者を対象に、虐待やヤングケアラー、愛着などをテーマに講座や講演会を実施し、社会的養護の必要性を伝えていきます。
学習支援や資格取得支援、生活能力向上講座への参加は、一律的ではなく、子ども自身がやりたい、やらなければ、と思った時に、多くの選択肢から主体的に選択できるように、様々な学びを用意します。 私たち「起点」のメンバーは、福祉や心理の資格をもつ者、教員資格をもつ者、キャリアコンサルタントなど、それぞれの分野で、長い間子どもたちの支援に携わってきました。また、地域にも様々な経験や知識、技術をお持ちの方がたくさんいます。
生きづらさを抱える子どもたちの理解を深めるためにも、地域の方のご協力をいただきながら、子どもたちが希望を持って、自立生活が送ることができるように全力で応援しています。
団体概要Our profile.
- 団体名
- 特定非営利活動法人起点
- 所在地
- 〒134-0083
東京都江戸川区中葛西7-12-19
マルアスール中葛西101
- 電話番号
- 03-6555-4609
- 法人設立日
- 2022年10月11日
- 実施事業
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- (1)児童福祉法に基づく児童自立生活援助事業
- (2)青少年の学習・生活習慣の定着を目的とした事業
- (3)就学・就労支援事業
- (4)青少年および養育に関する相談支援事業
- (5)青少年支援に関する啓発事業及び講演など情報発信事業
- 役員
- 理事長中條 邦子
副理事長前野 里美
理事篠田 弘志
監事白熊 弘之
- アドバイザー
- 楠原 彰(國學院大学名誉教授)
山下 敏雅(弁護士)
亀井 佑子(愛国学園短期大学特任教授)
- 定款
- 定款
- 事業報告等
アドバイザー紹介Adviser.
新潟県生まれ。教育学者。國學院大学名誉教授。新潟大学教育学部卒。東京大学大学院に進学後、アフリカ諸国のフィールドワークを続け、当地の住民と共に暮らす。大学院修了後に、國學院大學の教員となる。2009年まで國學院大学文学部教授を務める。
著書- 1976年
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「自立と共存」
亜紀書房 - 1981年
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「アフリカは遠いか」
すずさわ書店 - 1985年
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「アフリカの飢えとアパルトヘイト」
亜紀書房 - 1988年
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「アパルトヘイトと日本」
亜紀書房 - 1993年
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「南と北の子どもたち」
亜紀書房 - 1995年
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「世界と出会う子ども・若者たち」
国土社 - 1999年
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「セカイをよこせ!-子ども・若者とともに」
太郎次郎社
高知県生まれ。弁護士。永野・山下・平本法律事務所。東京弁護士会子どもの人権と少年法に関する特別委員会、東京都・江戸川区・荒川区児童相談所協力弁護士、豊島区子どもの権利擁護委員。
著書- 2017年
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「どうなってるんだろう?子どもの法律」
高文研 - 2019年
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「どうなってるんだろう?子どもの法律Ⅱ」
高文研 - 2022年
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「少年のための少年法入門」
旬報社 - 2022年
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「こども労働法」
日本法令
鳥取県生まれ。お茶の水女子大学家政学部を卒業後、中・高等学校で家庭科教員を36年間務める。教員生活最終年に千葉大学大学院教育学研究科へ入学。教育学修士修了後は、都立高等学校嘱託員、國學院大學栃木短期大学准教授、愛国学園短期大学教授として勤務し、令和2年4月より愛国学園短期大学特任教授を務めている。
日本家政学会認定資格「家庭生活アドバイザー」
- 2014年
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日本家政学会家政教育部会編 「家族生活の支援―理論と実践―」共著
建帛社 - 2020年
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改訂版 「家庭科の基本」共著 など
学研教育みらい
- 2016年
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DVD「新衣服実習基礎の基礎(手縫い編/ミシン縫い編/衣服制作の流れ編)」同DVD準拠「基礎縫い生地セット」 製作
教育図書